響く音

僕達の身体は楽器だ。
声は身体にある空洞を振動させて発せられるもので、
それはまるでギターなどの弦楽器のような働きをしている。
だから、声というのはその人の特徴を示している。
まず、男性と女性の声、少年と老体の声、太った人と瘠せた人の声、
それらも聴けばすぐにイメージできるはずで、
例えば、その人の精神状態すらも、声でわかったりもする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以前に生きているものと生きていないものの違いは振動であると書いた。
「主は土の塵で人を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。
人はこうして生きる者となった」とあるけれどよく言ったものだと思う。
声も、音も振動であるため、それら生きるものに影響を与えたりもする。
例えば音楽を聴いて自然に身体が揺れたり、興奮したりもするし、
果物なら糖度が上がったりする。言霊なんかもあながち嘘ではないのだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いい声の人は、その声を聴いているだけで人を心地よくさせる。
では、いい声とは一体なんだろうと思う。
心地よい振動数、それは果たして後天的に手に入れられるものだろうか?
先ほども書いたように、声の質というのはその人の精神状態にも影響される。
では声を発する自身がいい状態にあれば自然にいい声になるのではないか。
相手によってまたいい声の基準は変わるだろう。
だが、基本として相手に聞き取りやすいゆっくり、はっきりした声、
即ち相手ありきの発声をすればどうだろうか?
うん、これならなんとかできそうだ。
いい声になれるように頑張ってみるかな。