生命

最近、ようやく営業スマイルを取得した。
これで、おばあちゃんたちはめろめろだぜ。
彼女らの年代に言わせると僕は「可愛い顔」をしているらしい。
「目が悪いんですね」とコメントしておいたけど、どんなものだろう?
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今日、初めて車で聞く音楽の音量をMAXにしてみた。
曲目はFree tempoの最新アルバムの10曲目。
身体全身で受ける鼓動は心臓を狂わせる。
音は切なく響き、心を切り裂きそうなほど。
かつて世界を拒絶して、耳にしていたイヤホンの最大出力とは違う、
より直接的な力を感じる。
それは生きているものと生きていないものの境は振動にあるからだろうか。
いつだか、「楽しい」について「音がある」といったけれど、
生きるということはそれ自体が旋律のようなもの。
奏でる物語にあわせて、心振るわせる。
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出産は凄いこと。新しい命を作る。
でも、不思議。人は未だに生命を作ることが出来ていない。
生きていないものに命を宿す方法はきっとあるのに。
でも、それは出産も同じこと。命あるものから、新しい命を作る。
起源は、原料は、始まりは、命あるものから生まれいずるだけ。
でも、その命が命足りうるには何があったのだろうと思う。
それは原初の振動。最初の動き。混沌と無の揺らぎ。
静かな水面に、一番初めに波紋を広げた何か。
きっと生命は無限の可能性を秘め、全てを溶かした羊水から生まれたのだろう。
でも、曖昧なことはある。生きているものと生きていないものの境は何?
生きていても生きていないようなものもあるのは何故?
振動と言ったけれど、生きていないものも震えることはある。
結局のところ、命という定義それ自体が揺らめくものなのかもしれない。