結婚願望

最近、やたらと空に浮かぶ月が眩しい。
冬で、空気が澄んでいるためだろうか?
最近、周りで「結婚したいわー」とか「結婚っていいわー」とか
結婚についてのあれこれについて語られる機会が増えている。
きっとこの結婚話は寒さと正比例しているのだろう。
人肌恋い寂しい季節度=結婚願望みたいな。
みんな、結婚したいのだろうか?
結婚っていいよねー的な妄想が猛威を振るっている。
実際に結婚したことはないし、結婚についてよく知っているわけではないけど、
一定年齢以上になると結婚しなきゃという切迫感というか焦るものなのかも。
現実問題として、同い年の友人が妊娠して母親になっている現状を見ると、
可能性として結婚が出来る段階に入っているのも事実。
僕は彼女と熱愛中だった頃「結婚しよう、婚約だけでもいいから」と迫られて、
「いいよ、別に。」という程度の感心しかない。
というか、僕が誰かと家庭を築いている図式が浮かばない。
きっと家族との縁が薄いからなのだろう。
最近になって両親が意外と仲がよいことに気付いて吃驚したくらいだ。
なんだかんだいちゃいちゃしてるもんな。子供の前でのろけるのは止めろ。
自分の子供、愛する妻、其の親戚・・・全く興味がない。
愛する妻にはちょっと興味あるけど、いまは相手もいないしな。
珍しく好きな人が居ない状態になっている。
おかげで心が軽くなった。かわりに心が空っぽになった。
なにも感じないし、なにも想わない。ただ、時間だけが流れる感じ。
仄かに灰色な世界が懐かしい。あの時との違いは色々なものを経験したこと。
其の分、余計に取り返しが付かない気もするけど、今の状態が心地よい。
この三日間で計4人から結婚について話した訳なのだけど、
みんなの結婚観を聞くと、少し羨ましい。
きっと、結婚観通りの結婚をするのだろう。なら、きっと彼らは幸せになれる。
その資格がある。望め、さすれば叶わん。では、僕は?
もしかしたら、憧れているのかもしれないし、切り離しているのかもしれない。
「いちっきー、結婚しないの?」と渡辺君。
「結婚したくはないし、相手もいないぞ。」
「いちっきー、なんか結婚っていいよね」
「そうか?俺達の年代は結婚=貧乏というイメージしかないぞ」
「ええ、俺が元かのとより戻したら、すごいらぶらぶな家庭を作るもんね」
「それはいいな。らぶらぶな家庭」「いや、家の中でね。でも、外でも・・・」
「で、クリスマスは?」「うーん、0時で」「予定ないだろ、仕事師よーぜ」
「あ、ばれた?でも、元かのへのプレゼントが・・・」「あん、なにそれ?」
「あれ、いっちーにいってなかったっけ?サプライズ・プレゼント」
「いんや、聞いてない。ヘリとか?」
「そうそう、ヘリで夜景を見るやつ。よくわかりましたね」
「ほー、それは凄いな。派手だ。」「そうなんだよね、もう予約してあって」
・・・4万円で他のカップルと相乗りなので、一人ではいきずらいし、
キャンセルしたお金で何か買うのも、未練というか悔いが残るという。
「だからさ、プレゼントしようかと思って。別れたけど。」
「おお、いいんじゃん。俺も行きたいし。もったいないからっていえば?
ヘリの予約したんだけどって、元かのに聞いてみ。戻ろうとか関係なく」
「おお、ちょっと大人の提案」「大人かどうかは分からんけど、いけると思うよ」
上手くいくといいなーとぼやっと思ってみた。俺も乗ってみたいぞ、ヘリ。
寒かったり、鼓膜破れるほどうるさかったりせんのかな?
と、車の中で考えてみた。なんにせよ、愛する人がいるのは良いことだ。
神無さんは、大分でボス猫になっているようだし。
何も考えないで、暫く恋するのも止めて、自分磨きに精を出すかね。