何処かで聞いたような話

今日は5日ぶりの職場の話。
先輩社員が実家の北海道に帰っていたので、
今日は店の中でジンギスカン・パーティーをした。
僕は仕事だったので少ししか食べなかったが、
ジンギスカンには独特の野性味があって、肉という感じがよく出ている。
あの臭みにはまったら大変だろうなと思い、
店まで匂うこの臭さってOKなのだろうかと心配になった。
今度、下北沢の黒羊にでもいくか。
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店長は明日から新婚旅行でグァムに行くらしい。
なので実質、昼は先輩社員、夜は僕が責任者となって運営される。
いつも通り、どうということはないけれど、変な気分。
多分、自分が店長になったら、似たような気分を味わうのだろう
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バイトの渡辺君とは仲がよい。
彼には色々お世話になっているし、恩を返したいと思っている。
車を修理中なので彼の車でよく駅まで送ってもらっているのだけど、
その車の中でこんな話をした。
「ねえ、いっちー。どうしたらいいと思う?」
「ああ?なにが?」
「前に彼女の話したじゃん。昼の三時にメール送って、返事ないって」
「ああ、してたな。ミムラ似の彼女だろ。」
「彼女、研修中で忙しいのはわかんだけど、実際問題、メールぐらい返せるだろって
思うわけよ。で、まじありえねーからって切れたら、返事来なくなって・・・」
「それで?」
「こっちも返事がないと色々不安になるじゃん。」
「なるけど、本当に忙しいだけで何もないだろう、君が思ってるようなことは」
「そう思うけど彼女も切れてて、暫く距離を置こうって。
明日で研修終わりだから勝負を賭けに最寄り駅に黙って迎えにいく。」
「ほー、それは行ったほうがよいな。あ、でもわからん。」
「まじ、女心ってわかんねーよ。怖くなるわー」
「うーん、黙って迎えにいってスルーされたり、引かれるかもよ?」
「ちょっと考えたけど、引かれたらそれで終わりだよ。」
という話を延々とした。そういえば、前にも松屋で似たような話をしたな。
恋をしているのだね、渡辺君。
しかし、話を聞いていて、似たようなことを自分も経験している。
しかもつい最近。みんな似たり寄ったりなのだなと思った。
距離を置いたら置いたで疎遠になってしまうかもしれない。
逆に、距離をおかずに攻めると駄目になってしまう。
どうすればいいのだろう?未だにわからない。
選択肢なんて元からないのかもしれないと思った。
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家に帰る途中、「あらしのよるに」を特集している本を読んだ。
軽く読んだだけで、泣きそうになった。
もしかした、すごくいい本なのかもしれないので今度、借りてみよう。
抑えられない自分の衝動と、それを受け止めてくれる存在。
二人の関係が壊れてしまうようなその衝動に、苦悩する。
まるで、恋のようだと思った。