健康診断

健康診断にいって、医者に「いい身体してるね〜」といわれた。
骨格のバランスがいいという。今のところ健康体らしい。
「この間、事故りまして・・・」
「大丈夫、健康なんだから。怪我とかしそうにないし」
・・・この医者、結構ファンキーだ。
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その後、たづくりの図書館にいって「海馬が耳から駆けていく」という、
超マイナー系雑誌「WINGS」に掲載されていたエッセイを借りた。
なんだか、他人の日常を面白可笑しく書いた、身近な笑いと文体が好きだ。
もしかしたら、さくらももことかエッセイ集がすきなのかもしれない。
といいつつ、昼間は「フライダディフライ」を見る。
見た後、身体を動かしたくなって腹筋と腕立てをした。
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今日は一日、家でごろごろして、ひたすら本を読んでいる。
今頃、彼女は忙しいのだろうなぁと少し思った。
もう、長いこと彼女のことばかりを考えているような気がする。
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昼寝をして、夢を見た。
新しい彼女が出来る夢だった。
その彼女は友人の紹介で僕を好きになって、告白したらしい。
色々、するのだけど、前の彼女のことばかりを考えていた。
初めて手を握った夜、優しい体温、暖かな匂い・・・
多分、ほとんど全てを彼女に当てはめて、少し悲しくなった。
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目が覚めた。
暫く天井を見つめて、考え事をしてから顔を洗う。
夕飯を食べて、本を読む。
明日から仕事だ。やらなくてはならないことが多くて、
気が滅入るが充電期間は十分あった。
仕事がしたくて身体がうずうずする。
僕は多分、仕事が好きなのだろう。
好きなことがたくさんあるというのはなんて幸せなことだと思う。
彼女も、本も、仕事も、音楽も、澄んだ空気も、
赤く染まった木の葉も、煌く星空も、この世界も、
この休みで色々なことを確認してそう思った
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「市来さんは繊細な人ですよね」と昨日いわれた。
繊細ではなく、弱いのかもしれない。
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指の隙間から零れ落ちるように、何かを忘れていってしまうの?
失いたくないと願い、掴もうと足掻くうちに零れ落ち、
時には風にさらわれては失われていくのかな?
どこまでも走りぬけ、いつかこの想いも真っ白になる日が来るのかな。
その先に一体何が残るのか、僕はまだ知らない。
頬をつたう涙が乾ききってしまう前に、僕は走り出せるかな?
胸に咲く赤い花は枯れ、次には大輪のひまわりが咲いてほしい。
きっと笑っていられるから。
疑問だらけの僕は、なんの解答もないまま歩きだす。
走り出すほどの目的地もなく、寄り道だらけの散歩をしよう。