別府

徹夜明けの眠い頭を振りながら別府につく。
改めてここに来て思うのは、年を追うにつれて、町が若返っているということ。
道行く人に、若者の姿が多く、かつて主流だった老人達は減った。
BOMはTUTAYAになり、スタバは出来て、フレッシュネスバーガーもある。
シュガーパーティーもあるせいか、薄着の留学生が街を謳歌する。
とりあえずAPUによって、知っている顔はないか探してみる。
学生に知り合いは見つからず、生協の職員は相変わらず、
教授も難波先生にしか挨拶をしなかった。久しぶりなのに久しぶりな気がしない。
昔と同じようなことを話しをして、大学を下る。APH3と新しい教室棟に、
生協の建物が出来る。次に来る頃には学生数が1万になるのだろう。
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街におりて、御世話になった美容院の御姉さんに髪を切ってもらって、
そのまま一緒にホルモン力で食事をする。
まるで、兄弟か友人か親子のように話をして、楽しい時間を過ごした。
お互いの恋の話、人生の話、結婚の話、こんなにたくさん話したのは初めてかもしれない。
また、会いたいと思った。
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その夜は友人の家に泊まる。出産間近で、いいのかな?と思ったけど、
いいといったので言葉に甘えてみた。大分の駅前で待ち合わせて、
いま、まさに車に乗ろうとしたら、シンジさんと遭遇した。
…いま、この瞬間、この特定の、非常に限定された中で、この三人が揃うのはなんの因果か?
「おー、いちきー。なにしてるん?」と相変わらずの口調で話しかけられる。
本当にここはなにも変わらない。
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友人の家に行くと、ちゃんとした家庭が展開されていた。
普通の、一般家庭。それがなんだか不思議。
学生の頃の二人と、いまの二人、その関係性に変化があったのだと改めて思う。夫婦なのだ。
そして、眠る。