新年

今日は昨日の続き。そうは言うけど、空気が違う。
少し張り詰めているけど、緊張とは違う、そわそわして、何か期待に満ちた日。
町の空気も、空の色も、何もかもが新しい何かに期待をする。
世界は新しい一年を刻む、そんな日。
僕は仕事でまだ初夢を見ていないけど、それはそれでいいや。
初日の出を見て、ぼやっと少し何かを思い出して、今年も始まったのかと思う。
一年は長い。生きるには長すぎる。ただ、何かを成し遂げるには短い。
ただそれだけ。欲しいものがあるけど、売っていないし、なかなかない。
人生ってままならない。世界に福音を、あなたに祝福を、君に幸福を。
幸せに。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨日の仕事が朝の8時に終わり、10時から親族会があるという。
少し寝ようと、眠ると気絶に近い状態だったらしい。
目が醒めると、父親がかなり興奮していた。
どうやらそんなに嫌だったら来なくていいという内容を口走っている。
うるさいなぁ。そういうことは人が聞いてるか確認してからいってくれよ。
勝手に独りで先走って話したつもりになって、無視されたと勘違いされても困りもの。
そんなことを思いながら、「じゃあ、いかない」と呟く。
すると今度は両親が喧嘩をし始めた。「最初、あの子はいくって言ってたのよ。
それなのにあなたが変なことをぎゃーぎゃーいうから。」・・・眠い。
寝ている人を叩き起こすな。そう思って、寝ていると
「おばあさんはあなたのことを一番気に入ってるんだから、
起きていきましょうよ。もう後何回会えるかもわからないのだし。年に一度でしょ」
見たいな事を言われた。それでも寝ていると姉がやってくる。
「いま、仮に起きたとしても、今日は六時から仕事で、明日は早朝からだ。
正直、しんどい。参加したら参加したで、すぐ帰れるといっても、
まとまった睡眠は得られるとは到底思えない。
そもそも親族の集まりなんぞに興味はない。面倒だし、退屈なだけだ。」
ということを口走ってみた。それでも最初に行くといったのは、
僕に会いたいといっている人がいたから。なら行こうと思ったのだけどね。
いけるのならいってあげたかった。なので、数時間寝たらいくと伝えた。
・・・目が醒めると中途半端な時間だった。時間は多少ある。
でも、行って帰ってきたなら確実に仕事に遅れる。そんな時間。
なので、電話で済ませた。ごめんね。やはり家族とか血縁とか、縁が薄いみたいだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それで、僕は少し悲しくなった。
僕は親族のことを何も知らない。家族の誕生日や年齢さえもしらない。
本当に家族といえたのは神無さんだけ。家族になれると思った人とも別れた。
血縁とは一緒に住んでいるだけの関係。
独りだと思った。何処にも居場所なんてないと思った。
そんな年。家族ってなんだろう?なんとなく大切にしたいと思った年。
姉に子供が生まれれば、両親は祖父母に、祖父母は曽祖父母になる。
とても不思議。