クリスマス・イヴ 起源

クリスマスの本来の姿は、決して単なるプラスティックの玩具に心をときめかせ、
性欲を満たすための欲望の祝祭でなく、地球のもたらす恵み、
そしてそれらがもたらす啓示的経験の神秘的な祝祭こそがその起源だった。
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現在のように世界各国でサンタが暴動を起こしたり、
サンタがスノーボードに乗ったり、サンタがサーフィンするのは正しくない。
日本人の公認サンタとか、日本のサンタが世界で一番ケチだとかそういう話でもない。
現在の商業主義的なクリスマスイベントに反対するが故の行為なのだ。
NORADサンタ追跡作戦を決行するのも頷ける。奴らは犯罪者だ。
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サンタの起源は北欧におけるシャーマニズムを起源にしている。
よく、赤と白のサンタクロースはコカコーラによって型取られたといわれるが、
実際にはそうではなく、そのシンボル、イコンの源流はテングダケに由来する。
赤と白の毒キノコによる顔の紅潮と照り、そして多福感による顔の緩み。
それらがあのサンタの赤ら顔の正体なのだ。
神聖な動物、トナカイもまたテングダケを見つける鋭い感覚を持ち、
そして人間同様、幻覚を見てはアカバナになる。
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北欧世界に伝わる共通神話、世界樹もクリスマスのシンボルツリーになっている。
世界樹は根の張る地下世界、幹の現行世界、枝の天上世界、
そして頂上の北極星で構成される。
モミの木(神聖な樹)の地下茎に生息するテングダケ世界樹の地下世界を示し、
単為生殖によって生育する。
それは処女受胎に他ならず、朝霧は神の精液として捉えられていた。
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北欧の人々は「ユルト」と呼ばれるトナカイの皮から作られる
移動式テントを住居として使っていた。
ユルトはテント小屋のような形をしており、
中央部には煙を抜くための煙穴が開けられていたが、
その穴はしばしば出入り口としても使われたという。
つまり赤と白の服を着て神聖な樹(モミの木)から果実(キノコ)を採集し、
背中の白い袋いっぱいにキノコを詰め帰ったシャーマンは煙穴(煙突の機能に等しい)
を通じて民家を訪れ、家々にキノコを配り、喜びを分かち合ったのである。
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またサンタさんがソリに乗って空を飛び、たった一晩のうちに世界中を飛び、
子供たちの家々を渡り歩くことは有名であるが、起源は「天空の戦車」に由来する。
「天空の戦車」とは北欧民話にたびたび登場する軍神オーディン
トールや引いてはエジプト神話のオシリスらが愛用する高速の飛行物体である。
それら「天空の戦車」は一晩に北極星の周りを一周、
つまり世界樹の周りを一晩で一周するのである。
この戦車を引く、トナカイや馬が吐血を吐いて、その血からテングダケが生まれる
という逸話も幾つか残されているという。
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聖ニコラスは初期キリスト教の民間宗教の始祖であったが、
後の教団が北欧の人々の神話と混ぜ合わさったこれらの宗教を利用して、
キリスト教の布教を果たし、融合させた。その故、彼は北欧神話の性質を帯びている。
同様に聖母ヴェファナと聖ニコラスの逸話と混ざり現在のサンタの形が作られた。
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テングダケの幻覚を見て、神の頂に至ろうとするそれらの行為は、
セフィロトの樹にも象徴されるように、
人智の外にある神の領域へ至る手段だったのだろう。
至ったところで、幻覚を形式知へと落とし込めることも出来ずに、
それらは象徴として描かれる。みんならりってる。
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どんなことになろうと、幸福な送りモノという形には変わりがない。
具体的な幸福感をもたらすそれか、
物欲を満たすことで得られる幸福感か、それとも性欲かの違いでしかない。
メリークリスマス。この世界に祝福を。
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P.S.コカコーラがサンタの原型を作ったというのなら、
テングダケが入っていたら面白いなと思う。色々、噂があるしな。