悲鳴

「きゃー助けて!殺される!」それは日常にあまりにもそぐわない、
非日常の世界の言葉で酷くうそ臭く感じた。だれか女子高生がふざけているのだろう。
きっと、男子といちゃいちゃして、それで大声を出しているのだろう。
振り返ると、車から男性が二人降りてきて、自転車の女性を追いかけていた。
・・・なんだろう、あれは?一緒のおばあちゃんも逃げ出したけど、なんでだろう?
「おめーがわりーんだろうがよ!このくそが!」
ああ、道路を走っていた自転車が、車と接触して傷をつけたのだ。
しかし、大袈裟だなぁ。